アメリカの大手ゲイブログAfterEltonで選ばれた「最高のゲイ映画50」を1位から順にレビューしていく企画
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ビッグ・エデン
「最高のゲイ映画」8位は、2000年公開のアメリカ映画、

“Big Eden”
big eden

現実にはありえないユートピア、というかゲートピアを描いたお話。というよりゲイ版ディズニーワールド、もしくは『オズの魔法使い』ゲイ妄想バージョン。

・・・・・・;;

この映画がお好きな方は読んでも腹が立つだけだと思いますので(汗)、どうかこの先は読まずにスルーしてやって下さい(_)

こんなこと書くくらいなら、書かない方がいいのかもって思いつつ…^-^;

まずは一応あらすじから。

NYで個展が開けるくらい成功したアーティストである、ゲイのおじさんが主人公。

ある日、彼は自分を育ててくれた田舎のおじいさんが病気になったので、個展を放り出して故郷に戻ります。故郷の住民達は、皆おせっかいだけど温かくて良い人ばかりです。そこで彼は、離婚して子供が居るノンケの幼馴染と再会、ノンケのはずの彼から積極的にアプローチされます。でも上手くいきません。ノンケの彼は、どうしてもゲイのおじさんとキスが出来ないのです。しょうがなくノンケの彼を諦めた主人公のおじさんは、最後にネイティブ・アメリカンの純朴なおじさんとラブラブになります。だからおじさんは、おじいさんが亡くなった後も、NYには帰らず田舎に住むことにしました。

おしまい。

(^-^;)

この話のどこから突っ込めばいいのか…。

私はハッピーな話も、ハッピーエンドも大好物です。

主人公が不幸ならドラマだろ?みたいな、グチャグチャでドロドロ、見終わった後に胸が悪くなるみたいな映画に比べたら、多少強引でも、現実にはありそうもなくても、やっぱり幸せなストーリーが良いと思うわけです。

でもこの映画はハッピーエンドとか何とか、それ以前の問題…。

Fake

最初から最後まで、その全てが嘘。

虚構の物語、っていうのはもちろんあるわけで、SFとかファンタジーとか、現実にない世界のことでも、逆にとってもリアルに感じられるものだってあります。

その場合、作り手の方は、キャラの設定からその世界のルールまで、ちゃんと独自の世界観を作り上げて、自分の伝えたいことをきっちりと伝えてくれる。

そうやって作られた世界もキャラも、その時点で「嘘」ではなくなるわけです。

でも設定がありえないとか、現実的じゃないとかいうだけじゃなく、この映画からは何一つ伝わってこない。あるのは、単なる幸せのまがい物、フェイクだけ。

別にこういう話があっても良いとは思うけど、少なくともどこかにリアリティが感じられないと、最初っからあり得ない話じゃ、作り手の開き直りというか、誠意の無さを感じてしまう。というより、観客を馬鹿にしてるんじゃ…?って疑いたくなる。

とにかく全て先が読める。こうなるんだろうな、って思った通りになる。

先が読めても、見せ方によってはそれが心地良かったり、先を待つ気持ちにさせてくれるんでしょうけど、この映画の場合、台詞が臭いし、演技もわざとらしいから、先の読める話を我慢して見てるのが辛いだけ。

なんせ登場人物が全員cookie-cutter、クッキーの型で抜いて焼き固めたような、深みも広がりも、なーーんも無い、超詰まんないキャラ。

そもそもNYで個展が開けるようなアーティストに、ど田舎出身のおっさんは無いよね?ああいう世界の人って、自分の部屋にピカソの本物があるような家で育った、金の心配は皆無、っていうか、絵を買ってくれるようなお金持ちの知り合いが多い人ばっか。

仮にそういうコネが無くて、自分で伸し上がったタイプなら、個展を放り出して田舎に帰るような甘いキャラじゃないだろうし。

とんがったところの全く無い、ポワッとした性格の良さそうなオヤジが、NYで成功したアーティストっていうのがまずイラつく設定。

彼のエージェントがまた口煩いけど、根は人が良いママさんキャラの女性。しかもそういうキャラを強調するためか妊娠中。

田舎に戻るって言っても、その田舎が森と湖に囲まれた、白人ばっかの典型的なレッドネック・タウン。(レッドネックっていうのは、白人の教育レベルの低い、ブルーカラーの低所得者層を指す言葉。)

本来なら、ゲイを見れば撃ち殺すタイプのホモフォブしかいないところ。

それなのに、この映画のレッドネック・タウンの住民は、みんなゲイである主人公が大好きで、彼の恋愛を積極的に応援しちゃう。

これって『トワイライト・ゾーン』?っていうくらい不気味な状況を、大真面目に、何の説明も無く、当然のことのように描く厚顔さには、ただただ驚くのみ。

また話がずれますが(汗)、『トワイライト・ゾーン』っていうのは、1950年代に放送されたアメリカのTVシリーズで、未だに根強い人気があって、今でもケーブル局で再放送してます。

日常から少しずれた、不思議な異次元の世界で起こる30分くらいの短いエピソードが、当時のアメリカ社会、政治状況に対する風刺になってるんですね。

例えば、この話を『トワイライト・ゾーン』風のエピソードにすると、現実にはあり得ないような「良い人」ばかり揃った田舎は、実は親に虐待されているゲイの少年が作った、人形達の住む彼の夢の世界だった、みたいな落ちになる。

ま、この映画にはその程度の風刺の精神すらない訳ですけど。

ネイティブ・アメリカンのおじさんが、白人だらけの田舎で店を持ってる、っていうのも、現実にアメリカン・インディアンが置かれた状況を無視した設定。とりあえずマイノリティを主人公にしとけば、進歩的な雰囲気があってOKってことでしょうか?

このリストに載ってる映画の中に、これより遥かに良い映画が沢山あるのに、何でこれが8位なのか理解に苦しみます。

「普通に生きてる主人公が幸せになるホノボノしたゲイ映画」

だっていうなら、もっと普通にありえる話にして欲しかったなー。

別に成功したアーティストじゃなくて、都会に疲れた普通のリーマンが主人公でいいのに。田舎に戻っても、お友達と家族には歓迎されても、なかには意地悪な人だっているでしょう。それでも最後は幸せになる、みたいな話でよかったのに…。

なんでここまで無理のある話を作るかな?

人様の作品をここまでけなしたくはないんですけど…あ、見どころがあるとすれば、ネイティブ・アメリカンのおじさんが、主人公のおじさんのために一生懸命作るお料理の数々。
big eden fish
これもどこかで聞いたような設定なんだけど、新鮮なマスはやはり美味しそうでした(笑)

最後は一応予告編↓


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