アメリカの大手ゲイブログAfterEltonで選ばれた「最高のゲイ映画50」を1位から順にレビューしていく企画
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ロングタイム・コンパニオン
アメリカのゲイ男性から、2008年には「最高のゲイ映画」第11位、2009年には17位、2010年には13位に選ばれ、高い評価を受け続けている1990年公開のアメリカ映画

“Longtime Companion” 『ロングタイム・コンパニオン』
152longtime companion

1981年から1989年のニューヨーク(州)を舞台に、数組のゲイカップルの姿を通して、AIDS発生の初期からその後のゲイコミュニティへの蔓延までを丁寧に描いたこの作品は、ブルース・ディヴィソンのアカデミー助演男優賞へのノミネートを始め数々の映画賞にノミネート、またゴールデングローブを始めとする各賞を受賞しているそうです。

ちなみにこの作品については、勝手にリンクさせて頂いている『趣味はゲイビデオ鑑賞です。』の寛子さんが、「もうこれ以上書くことないです。」というくらい完璧なレビューをされていますので、ぜひそちらからお読みになってみて下さい。

ただし完全ネタバレですので、これからご覧になる方はお止めになった方がよいかもです^^

エイズを初めて正面から取り上げた映画 ロングタイム・コンパニオン(1990)

ほんとはこれで終わってもいいようなものですけど(汗)、以下は私の蛇足な感想とか…;



思ったとおり、AIDSがテーマということで見るのが辛い映画でしたけど、それでも見てよかった、というか一度は見るべき映画だなって思いました。

ブルース・ディヴィソンは、X-Menでお見かけしていたんですけど、この映画のデイビッド役はほんとに素晴らしかったです。
152longtime companion2

AIDSに冒されたパートナーを自宅で介護し続けた彼が、最後の最後に「疲れた…」って呟く彼に、

「分かってるよ、もういい。僕がここにいる。もうなにも酷いことは起こらないから、何もかも忘れてしまうんだ。何も心配しないで、全ての痛みから解放されるんだ…自由になるんだ…。」

そう言ってあげるシーンは涙なしには見られません。

ただ、映画自体は年代順に話が進むために流れが途切れがちで、登場人物が多く視点もかなり変わるため、最初はストーリーについていきづらかったかも;

私としてはむしろ、このデイビットとショーンの熟年カップルさんを中心にじっくり見せて欲しかったな、という気がしました^^

それとデイビットさんはお金持ちという設定なので、ヘルパーを雇って自宅で完全介護できたんですけど、AIDSで闘病、亡くなった方の多くはそういった恵まれた環境にはなかったはずで、比べるわけではないですけれど、そういう方のことを思うと辛い気持ちになりました。

映画の中にもAIDS患者であることが分かると仕事を失ったり、アパートを追い出されそうになる人が出てきます。

それにゲイ男性の中にも、

「相手構わずセックスするからだ。」

とか、

「ドラッグに溺れるなんて信じられない。」

って、批判めいたことを言う人がいたみたいなのですね。

治療法が見つからない病気にかかるほど怖いことはないし、そんなことを考えてみたこともなかった健康な若者ならなおさら怖いはずなのに、その上、まるでそれが自業自得みたいな言われ方をするなんて、どんなに辛かっただろうって思います。

映画の中で孤独に闘病する男性が登場するんですけど、彼はボランティアとして来てくれた主人公に不満や怒りをぶつけてしまっていました。

ボランティアの彼は沢山の友人をAIDSで失っていて、だからその患者さんの「こんなの不公平だ!」って怒る気持ちを分かって上げられたんですけど、そのボランティアの彼も最初はAIDSにかかった友人に触れるのも怖がっていたくらいで、そういった周りの人の遠回しな、もしくは露骨な態度が患者さんをますます傷つけただろうと思うのです。

かといって、若くて健康な自分の友人や知人が次々に亡くなっていくのは、他人の気持ちに構っていられなくなるほど恐ろしいことだっていうのもよく分かります。

しかもAIDSが怖いからといって、パートナーがいてもセックスはおろかキスすら出来なくなってしまう…。

ほんとならそれが一番必要な時、大切な相手と愛を確かめあって、そのことに慰められ、前に進む気力を取り戻さなくてはいけない時なのに…。

ラストシーン、ゲイのリーゾートビーチとして有名なファイヤーアイランドの人気のない浜辺で、かつての賑わいを思い返しながら、数少ない友人と共に生き延びた主人公が言います。
152longtime companion3

“I just wanna be there.”

いつかAIDSの治療法が見つかる時、そこに自分はいたいのだ、と。

彼の友人の女性がAIDSの蔓延を第二次大戦に例えていますけど、亡くなった方、闘病されていた方、そういった方々を見守り、支えた方にとっては、この時代のニューヨークやサンフランシスコはまさに戦場だったのだろうと思えました。

改めてお亡くなりになった方のご冥福を祈ると共に、現在も闘病中の方のために一日も早く完全な治療法が見つかることを願っています。

こちら↓はトレイラー。



それとここからは映画の内容とは関係ない話になってしまいますが(汗)、9月27日は“Gay Mens HIV/AIDS Awareness Day”(ゲイ男性間のHIV/AIDSへの認識を高める日)でしたので、ホワイトハウスのパブリックエンゲージメント部門のブライアン・ボンド副部長(Deputy Director of the White House Office of Public Engagement)↓が国家エイズ政策室のサイトにお書きになった記事をご紹介させて下さい。
152Brian Bond

“Today is National Gay Men’s HIV/AIDS Awareness Day. For me, every day is an “awareness day” about HIV/AIDS.”
「今日はアメリカのゲイの間でHIV/AIDSへの認識を高める日だ。でも私にとっては毎日がHIV/AIDSを認識する日なのだ。」

「LGBTコミュニティでHIVやAIDSについてあまり語られなくなっていることを憂慮しているし、自分たちの世代のようにAIDSの蔓延の酷さを知らない世代の若者達のことが心配だ。もっともっとHIVやAIDSについて語られなくてはいけない。」

「CDC((米国疾病予防管理センター)の最新の調査(*)では、アメリカのゲイやバイの男性の5人に1人がHIVを抱えているという実に悲しむべきデータが出ている。」

(*CDCがアメリカの21都市で8千人以上の男性を対象に行ったこちらの統計によると、ゲイやバイの男性の5人に1人がHIVポジティブで、しかもそのうちの半数が自分がHIVポジティブであることに気が付いていなかったそうです。若い年齢層ほど自分がHIVポジティブであることに気づいておらず、18歳から29歳までの男性の間ではその確立は63%でした。)

“I am one of those men. I have been living with HIV since 2001.”
「私も彼らの一人だ。2001年からHIVと共に生きている。」

“Gay and bisexual men make up roughly 2% of the US population, but we account for 53% of new HIV infections. We are the only group where HIV infection rates are rising.”
「ゲイやバイの男性はアメリカの人口のおよそ2%に過ぎないが、新しくHIVに感染する人間の53%を占めている。HIV感染が増え続けているたった一つのグループが我々なのだ。」

国家がリーダーシップを取る、地域に根ざしたより強い対応が必要だとおっしゃるボンド氏は、LGBTコミュニティでのHIV/AIDSの撲滅のために、みんなが責任を持たなくてはいけないとおっしゃっています。


ご存知のように、現在は薬でHIVウィルスをコントロールすることが出来るようになったとはいうものの、未だにAIDSの根絶には至っていません。

でも薬を飲めばヘルシーなライフスタイルを送れるようになったということが、若い世代のAIDSに対する危機意識を薄めているそうなのです。

CDCは、ゲイやバイの男性には年に一回AIDS検査を受けるように勧めていて、性交の相手が複数の場合や、性行為の最中にドラッグを使用する人の場合は3ヶ月ないし半年に一度の検査が望ましいと定めているそうです。

だだし、もちろんAIDSをゲイ男性とだけ結び付けるのは偏見で、アメリカでは50歳以上のヘテロの男女のAIDS患者が急増しているというレポートも出ているそうです。

この年代の人達は、コンドームは避妊のため、という認識が強く、離婚その他で配偶者を失った後、同じような境遇の相手と、「もう閉経してるから妊娠の心配がない。」という理由でゴムをつけずにしてしまうことが多いのだとか。

研究者の方が、

「50歳以上の人がセックスするって聞くと、皆さんびっくりするかもしれませんが…」

って、ラジオのインタビューでかなり失礼なことを言ってましたけど(汗)、まさかそんなことで驚く人はいないとしても、大人なのにちゃんとプロテクションしない人が多いのにはびっくりでした^^

男女、男男、年齢に関わらず、ち○こが顔を出した時点で被せるものを被せてしまわなくてはですねっ!

ちなみに、イザという時にモタモタするのが恥ずかしいという方には、ゴム装着装置↓がお勧めだそうですw
152condom applicator


それと映画の内容からはますますズレますが(汗)、それでも「コンドームは罪悪だ。」と言い続ける、禁欲至上主義のバチカンの馬鹿に、ロンドン市民の皆様が抗議デモを行われたそうです。

イギリス的なユーモアのセンスや鋭さが光るサインが多かったので、ここに幾つか画像を転載せさせてください^^

152funny pope protest signs
法王なんてやっちまえ…でもコンドームは使おうね(笑)

152funny pope protest signs2
小さな子供に触れるくらいなら、自分で自分に触って慰めるわ。

152funny pope protest signs3
法王の言ってることはクソだ(↑左)。自分は科学を信じる(↑中央)。右下のサインは「子供には宗教の何とかじゃなくちゃんとしたロジックを教えろ」みたいな感じです。

152funny pope protest signs4
↑ ヾ(≧▽≦)ノ


書けば書くほど映画とは関係ない袋小路に迷いこんでいくので、もうこのくらいにしておきます;

最後まで読んで下さった方、ありがとうございました(_;)

しつこいようですが、映画に関してはぜひ寛子さんのレビューを参考になさって下さいね♪(←丸投げすみません、寛子さん;

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コメント
この記事へのコメント
こんにちはー。
これが日本で公開された頃って、現在ほどゲイリーな映画も置いてなかったような気がして・・・。で、公開されたといっても新宿○○町の地下映画館くらいでしかやってないような記憶があって、
隠れた同○少女だった自分は、色んな意味でドキドキしながら見に行った覚えがあります。内容をすっかり忘れていましたが、寛子さんって方のあらすじを読んでみたら、そうだった!!って思い出したことが色々ありました。
主人公が手を洗うシーンとか、ディビットが恋人を看取るシーン、印象的です。ラストも印象的。あと、寛子さんのレビューで仰ってることと同じく、私もあの時、ちょっとHなシーンが出ただけでドキドキしたのも思い出しました・・・。ディビット役の人がこの映画で、賞をもらったときのアカデミー賞も見ました。懐かしいです。年齢バレバレや。(^^;)
地元のツ○ヤとかじゃ絶対置いてないし、この類の他の有名な作品の陰に隠れそうだけど、よくよく考えると、これは最もエイズを真正面から捉えていた作品だったんですよね…。
気楽に生きてる私はここで確固たる意見も言えず恥ずかしいですが、あけぼのさんの記事読んだり、寛子さんのレビュー読んだりしたら、凄く大事な事柄だなと改めて思い、懐かしさも加わってこの映画また見たいと思いました。
ダーモット・~~とか、キャンベル・~~が出てるんですよね。若い・・・。
いま活躍してるんでしょうか。
長くなってすみません。
2010/09/28(火) 19:45:59 | URL | jumpi #w7E8CPEA[ 編集]
jumpiさん、こんばんは
評価も高くてかなり有名な映画なのにロードショーされていなかったのですね?!
やっぱり「ゲイ映画」、しかもAIDSがテーマということで敬遠されてしまったのでしょうか…。
とても真面目に作られた良い映画なのに残念っ!
それでも公開当時にご覧になれたなんて羨ましいです。

>主人公が手を洗うシーンとか、ディビットが恋人を看取るシーン、印象的です。ラストも印象的。
ほんとにおっしゃる通りです~。
ラスト、フッと皆が画面から居なくなってしまった途端、グッとこみ上げるものが…泣

この映画もやはりツ○ヤにないとは…。
そんなに「ゲイ映画」って観たい人が少ないんでしょうか?
でも『フィリップ君を…』はアメリカの前に日本で公開されていますよねー。
その線引きが良く分からない;

私こそ、基本はお気楽ブログの管理人です(汗)
今回は全て寛子さんにお任せですし;
ほんと寛子さんのレビューは丁寧で素晴らしいですよねvv
この映画見たいなぁって思わせられます♪

(ダーモット・~~とか、キャンベル・~~、そう言えば最近はちっともお見かけしません!ほんとにどうされているのでしょう…^^)
2010/10/01(金) 22:23:39 | URL | あけぼの #-[ 編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2013/04/25(木) 06:50:50 | | #[ 編集]
秘密のコメ様へ
こんばんは~

>ちょっと他のものを見ていて
遊びに来ていただけて嬉しいです。
ほんとにとても良い映画ですけど、悲しいシーンが多くて…

日本でもそういう活動をされていた方がいらっしゃったのですね。
親しい方がご無事でほんとによかった!

おっしゃるとおり、今もゲイコミュニティ、特に危機感の薄い若い世代の間では感染が増え続けていると聞きます。
きちんと子供達にセーフセックスの大切さを教えることから始めて欲しい…。
2013/05/12(日) 20:43:47 | URL | あけぼの #-[ 編集]
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